近年、私たちの働き方に静かな革命が起きています。
気付いてるかな?
そのキーワードが「リスキリング」です。
でも、一体何のためにリスキリングが必要なの?
これからの時代を生き抜くためには、ただ単に働くだけでは不十分なんです。
私たち女性にも深い関係が。
AIの台頭、産業構造の変化、さらにはパンデミックによる世界観の変化…
全部が、私たちに新たなスキルセットを求めています。
そして、世界中でリスキリングへの必要性が叫ばれているのに、日本は「出遅れている」のが現状。
この記事では、下記をわかりやすく徹底解説していくにゃ!
- 背景と理由:リスキリングがなぜ急務なのか
- 個人が直面するメリット
- 世界各国の取り組み、日本の状況
- 筆者自身のリスキリング体験
そんな生き方にシフトするための第一歩は、この記事から始まるかもしれませんよ。
世界が急ぐ!リスキリングとは
最初に「リスキリングとは何か?」を簡単に説明します。
働く世界において必要な知識や技術は日々進化し、現在持っているスキルでは将来の需要に応えられなくなります。
- 新しいことを学び、実践して、新しい業務や職業に就くこと
- 企業が自社の社員やスタッフに対して行うもの
【衝撃の背景】なぜ今リスキリングが必要なの?
政府が1兆円もの予算を投じると公表したリスキリング。
よく考えてみると、これほどの巨額が動くというのはただごとじゃないってこと。
なぜこんなにリスキリング、リスキリングとその重要性が叫ばれているんでしょう?
AIの台頭によって高まる技術的失業
2013年にオクスフォード大学のマイケル・オズボーンとカール・ベネデイクト・フレイが発表した論文”The Future of Employment”。
「10~20年内に労働人口の47%が機械に代替されるリスクが70%以上」という衝撃的な内容でした。
AIなどテクノロジーの導入によって仕事の自動化が加速し、人間の雇用が失われるという社会的課題が技術的失業です。
それで、リスキリングがこの技術的失業への解決策として注目されている、というわけ。
成長産業への人材異動が急がれる
データサイエンスや生成AIなど、テクノロジーの台頭によって今までの職種が無くなったり、必要なスキルが大幅に変わったりすることが予想されています。
技術的失業を防ぐためには、衰退する産業から成長産業へとシフトしていくのが大切になってきます。
世界経済フォーラム(ダボス会議)では、
- 2020年1月に「第4次産業革命により、数年で1億3300万件の仕事が消失する一方で7500万件の新たな仕事が生まれる」と発表された
- コロナが蔓延した後の2020年10月の発表では「今後5年間で、人間、機械、アルゴリズムの労働分担が進むことにより8500万件の仕事が消失し、9700万件の新しい仕事が生まれる」と修正された
今後需要が増えると予測される職業も発表されました。
これから伸びるとされたのが、データアナリスト・データサイエンティストや人工知能(AI)・機械学習スペシャリスト、デジタルマーケティングなどデジタル分野です。
これらに対応できるデジタルスキルを身に付けることが必須の時代となることがわかります。
でも、新しい仕事がたくさん生まれるとは言え、「無くなる仕事に就いているデジタルスキルを持っていない人々」がいきなり新しいことをできるようになるわけがないですよね。
コロナを受けた価値観の変化
あの新型コロナウィルスの蔓延によって多くの人々が仕事を奪われ、壊滅的なダメージを受けた業界も多くありました。
在宅ワーク、リモートワークへの対応に迫られ、企業のオンライン化も進みました。
社会的、精神的にも不安定になりがちだった世の中で自分の生き方、働き方を見直し、リスキリングをしてありたい姿に近付くため転職する人が増えています。
世界経済フォーラム(ダボス会議)の会長・クラウス・シュワブ会長は、人々の価値観の変化を「グレート・リセット」と表現し、「人々の幸福」を中心とした経済を考え直すべき」としました。
私もおうち時間、巣ごもりなど時間が増えたことで自分のこれまでを振り返って、これからを考えたにゃ!
にゃんぷが家にいるのはいつもでしょ!笑
大退職時代の到来
大退職時代は、テキサスA&M大学の経営学教授、Anthony Klotz氏が提唱した概念。
新型コロナウィルス蔓延によるパンデミックをきっかけに、自発的に仕事を辞める従業員が大量に増えている現象のことです。
解雇されるのではなく、自分から進んで辞める人が増えているんだ!
女性にもリスキリング必須の理由とは?
私たち女性にもリスキリングが必要な理由が。
それは、女性が直面する現状にあります。
- 男女の賃金格差がある
- 管理職に就いている女性が少ないなど、社会進出しにくい側面も
- 結婚や出産、育児など様々なライフイベントに左右されやすい
上記を解決に導く方法としてリスキリングが有効です。
自分を常にアップデートし続けることで、社会に求められる人材になることができるからです。
女性にリスキリングが必要な理由をまとめた記事はこちら
リスキリングが個人にもたらすメリット
リスキリングすることにより、個人にとってどんなメリットがあるのでしょうか?
- ライフイベントに左右されにくい働き方を実現できる
- 自分を市場価値の高い人材へと変えていける
- 新しい分野・職種へキャリアチェンジできる
- 収入アップにつながる
- 自己成長や自己実現につながる
社会の流れは速く、仕事の在り方も日々変わっています。
肩書きに囚われず自分らしく働きたい女性たちにとって、リスキリングは新たな可能性を開く鍵。
自らのスキルを磨き、変化に適応する力を身につけることで、多様なライフイベントにも柔軟に対応できます。
出産や育児などで職場を離れた後も、新しい能力を活かして再就職の幅が広がるはずです。
子育てがひと段落した後に、全く違う分野で活躍している女性も少なくないのです。
リスキリングすることは自分自身の成長はもちろん、結果として収入の向上にもつながるでしょう。
職種によっては専門的な知識や技術が求められますが、それに必要な能力を身につければ、選択肢は格段に増えることに。
キャリアチェンジを考えているならば、リスキリングは理想の職へとつながるステップ。
これまで築き上げてきた経験を活かしつつ、全く新しい知識や技術を学ぶことは、仕事のみならず人生を豊かにしてくれます。
働くうえで、自己成長や自己実現も大切な要素です。
リスキリングを通して新しい自分を発見し、それが仕事として実を結ぶ瞬間は何物にも代えがたい喜びですよね。
世界でのリスキリング取り組み状況
世界でのリスキリング取り組み状況はどうなっているのでしょうか?
2020年1月 世界経済フォーラム(ダボス会議)では、先述の「第4次産業革命により、数年で1億3300万件の仕事が消失する一方で7500万件の新たな仕事が生まれる」という予測の解決策として「2030年までに全世界で10億人をリスキリングする」宣言が出されました。
2022年1月 全世界で1億人のリスキリングを完了したと途中経過の発表がありました。
宣言(2020年1月)以来、世界経済フォーラムは各国政府への政策や、大企業に向けたリスキリング施策の導入について提言を続けています。
「10億人のリスキリングを完了する」という目標まで、これからますますリスキリングの取り組みが世界で加速するでしょう。
【出遅れる日本】日本でのリスキリング取り組み状況
では、日本でのリスキリング取り組みは進んでいるんでしょうか?
あなたの会社でもリスキリング導入されているかにゃ?
誤ったAIへの認識が日本の足を引っ張る
先ほどご紹介した、オクスフォード大学教授の論文”The Future of Employment”(2013年)が発表されたのち、世界は「AIと雇用の未来」の研究に乗り出しました。
しかし、日本ではその衝撃的な内容「10~20年内に労働人口の47%が機械に代替されるリスクが70%以上」が悪くしか受け取られず、「人工知能が雇用の半分を奪う」というねじ曲げられたプロパガンダがメディアによって流されることになってしまいました。
その後の新しい研究成果を一切報道することなく、人々の不安を煽り続けた結果、日本人に「AIは怖い」という誤った認識が根付いてしまうことに。
2023年日本のデジタル競争力ランクは32位で、過去最低記録を更新
デジタル化の波に完全に乗り遅れた感のある日本。
世界デジタル競争力ランキングの2023版によると、日本のランクは総合32位。
引用:2023年世界デジタル競争力ランキング 日本は総合32位、過去最低を更新
過去最低を更新する結果に…。
ちなみにベスト5は下記。
こちらの国々は、国家主導で戦略的にデジタル化を推進していて、莫大な予算をリスキリングに投じているんです。
- アメリカ
- オランダ
- シンガポール
- デンマーク
- スイス
日本企業にはリスキリングが根付きにくい
- 給料が上がりにくい体制
- 特に学ばないでもこれまで業務に支障がなかった
- 業務時間外にリスキリングを強いる雰囲気
- 特に「このスキルを身に付けたから給料を上げる」など、明確なルールが決められていない
- リスキリングをした後の実践の場を与えない
上記の理由が挙げられます。
何かスキルを身に付けて業務の幅が広が理、収入が大幅にアップしたなどの成功体験がないこと、特に何も学ばなくても仕事に支障がないことが要因となっているんですね。
入社時のOJT以来何も勉強してない、なんて人もいそう。
また、「業務時間内ではなく、仕事の合間や終業後にリスキリングする」という暗黙のルールがあることが挙げられます。
仕事の後は疲れていてリスキリングなんてできない‼️➡︎結局放置、ということになります。
何を学ぶか?を個人に任せる体制だと、従業員が好きな学びたいスキルを学習することになり、結果的にリスキリングをして他の企業へさっさと転職、なんてことに。
企業は、現状分析と適切なプランニングをする必要があるにゃ!学ぶことが目的になってしまっていては本末転倒!
個人のリスキリング体験談
さて、基本的にリスキリングは企業が従業員にリスキリングの機会を与える「企業主体」のものとお伝えしましたが、中小企業ではそこまで手が手がまわっていないことがほとんど。
日々の業務でいっぱいいっぱい💦
そこで、個人が実践するリスキリングが最近では話題になっているんです。
私自身、個人でリスキリングを実践した経験があります。
【デジタルハリウッドSTUDIO by LIG】でWebデザインを学び、現在、事業会社で事務をしながらチラシやリーフレットの制作に関わっています。
\その他にもざっと並べるとこんなに学んできました!/
- 日本語教師養成の専門学校を卒業→日本・海外で日本語教師
- ハロートレーニングのネイリスト講座を受講→ネイリスト
- パラリーガル養成講座を受講→法律事務所の事務職員
- 推しの活動に合わせソウルで韓国語学校通い→ヲタ活
- ライティング講座を受講→ライター
- 特許事務の勉強をしながら国際特許事務所の事務員
- 貿易事務について学びながら貿易会社の事務員
- 英文メールの書き方などを学びながら英文事務
私の周りの【デジタルハリウッドSTUDIO by LIG】の卒業生たちも、多くが仕事をしながら学び、完全未経験から理想のキャリアへ転身しています✨✨
フリーランスとして活躍している知人も!
日本でも個人向けリスキリング支援制度が始まっている
2022年に岸田総理が発表した通り、日本でも5年間で一兆円の予算をリスキリングに投じるとしてリスキリングは注目が高まっています。
下記が個人の活用できる制度です。
- リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業
- 教育訓練給付金
- 母子(父子)家庭自立支援給付金
\それぞれの制度には対象となる条件がありますので、こちらをご覧ください。/
個人が使えるリスキリング補助金で自分の人生をコントロールする生き方へ!
変化を恐れず、新しいことに挑戦する姿勢がリスキリングを成功に導く鍵です。
経済や社会の流れに翻弄されるのではなく、しっかりと対応して活躍の場を広げるために、今、リスキリングへの取り組みが世界中で急速に広がっています。
これからの時代にはその姿勢が必要とされるんだにゃ!
本質的にリスキリングは、ただ新しいことを学ぶだけではなく、自身の価値を高めること。
その結果としてより良い働き方、自分らしい生き方を手に入れることができます。
日々の学びと実践は自分を磨き、夢に近づけてくれます。
自分のペースで学び、自由な働き方を手に入れましょう!